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[成果物]固定ページを表示しよう! – WordPress関数の基本とPHPコードの書き方
【共通部の外部ファイル化で効率的なテンプレート管理を実現しよう!】の成果物です。投稿の学びを終えた時点の構成を一覧でご確認いただけます。
前回の記事で、最小限のオリジナルテーマを作成し、WordPressのテーマがどのような仕組みで動作するかを体験しました。
しかし、管理画面で作成した固定ページの内容が表示されていない状態でした。
今回は、その問題を解決します!
WordPress関数を使って、管理画面で作成したコンテンツを表示する方法を学び、PHPコードの基本的な書き方も習得していきます。
今回の目標
この記事では、WordPressの核となる関数を実際に使いながら学習していきます。
目次
前回作成したindex.php
ファイルは、中身がすべてHTMLでした。
しかし、WordPressのコンテンツを表示するには、PHPという言語を使用する必要があります。
基本ルール PHPのコードは、以下のように書きます
<?php
ここにPHPのコードを書く
?>
PHP<?php
で始まり、?>
で終わるセミコロンの重要性 PHPでは、すべての命令文の最後にセミコロン(;)を付ける必要があります。
これを忘れるとエラーが発生してサイトが表示されなくなります。
<h1><?php /* ここにPHPコードが入る */ ?></h1>
<p>これは通常のHTMLです</p>
PHPWordPressでは、関数を使ってコンテンツを表示します。
関数とは、特定の処理を行うためのコードのまとまりです。
関数の種類 PHPで使用できる関数には、大きく分けて2つの種類があります。
どちらの種類の関数も、同じ方法で呼び出します。
<?php 関数名(); ?>
PHPPHP標準関数もWordPress専用関数も、必ずセミコロンで終わることを忘れないでください。
これから学習する内容 今回の記事では、主にWordPress専用関数を使って、管理画面で作成したコンテンツを表示する方法を学習していきます。
それでは、実際にWordPress関数を使って、固定ページのタイトルを表示してみましょう。
変更箇所 前回作成したsample-themeフォルダ内のindex.phpファイルを開き、以下の部分を変更します。
変更前:
<h1>サンプルテーマ</h1>
PHP変更後:
<h1><?php the_title(); ?></h1>
PHPthe_title()
関数の役割
the_title()
はWordPress専用関数です。
この関数はWordPressでのみ使用でき、WordPressのコンテンツ管理システムと連携してタイトルを取得・表示します。
使用方法
<?php the_title(); ?>
PHP「ようこそ」のタイトルが表示されると思っていたのに、なぜか「Hello World」と表示されてしまいました。
これはいったい何が起こっているのでしょうか?
タイトルに「Hello World」が表示されましたが、これは私たちが作成した固定ページ「ようこそ」のタイトルではありません。
なぜこのような表示になるのでしょうか?
この現象の原因を探るために、WordPressの設定を確認してみましょう。
現在の設定状況 WordPressの設定で、トップページ(ホームページ)に何を表示するかが決まっています。
現在は最新の投稿が設定されているため、「Hello World」投稿が表示されています。
固定ページを表示するために、現在開いている表示設定画面で、ホームページの表示設定を変更しましょう。
おめでとうございます!
WordPress関数を使って、管理画面で作成した固定ページのタイトルが正しく表示されました。
WordPressは元々ブログシステムとして開発されたため、デフォルト設定は「最新の投稿」になっています。
しかし現在では一般的なWebサイトでも広く使われるため、「固定ページ」設定を使用することが多いです。
タイトルの表示に成功しました!次は、固定ページの本文内容も表示してみましょう。
変更箇所 index.phpファイル内の<main>
セクションを変更します。
変更前:
<main>
<section>
<h2>WordPressテーマ作成</h2>
<p>このページは<strong>index.php</strong>ファイルで作成されています。</p>
<p>PHPファイルですが、HTMLを書くことができます。</p>
</section>
<section>
<h2>学習のポイント</h2>
<ul>
<li>PHPファイルでもHTMLが書ける</li>
<li>普通のWebページと同じように表示される</li>
<li>次回はWordPress関数を学習予定</li>
</ul>
</section>
</main>
PHP変更後:
<main>
<?php the_content(); ?>
</main>
PHPthe_content()
もWordPress専用関数です。この関数はWordPressでのみ使用でき、WordPressの投稿や固定ページの本文コンテンツを取得・表示するために作られています。
<?php the_content(); ?>
PHP素晴らしい!
これで、管理画面で作成・編集したコンテンツが、オリジナルテーマで正しく表示されるようになりました。
<?php
と ?>
で囲む;
)の重要性:すべての命令文の最後に必要the_title()
関数:タイトルを表示(WordPress専用関数)the_content()
関数:本文を表示(WordPress専用関数)index.php
の状態<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<title>マイ・オリジナルテーマ</title>
</head>
<body>
<header>
<h1><?php the_title(); ?></h1>
</header>
<main>
<?php the_content(); ?>
</main>
<footer>
<p>© 2025 マイ・オリジナルテーマ</p>
</footer>
</body>
</html>
PHP今回は1つの固定ページの表示に成功しましたが、実際のWebサイトには複数のページが必要です。
次回は、複数の固定ページを作成し、それらの間を自由に移動できるようにします!
現在は1ページしかありませんが、実際のWebサイトでは複数のコンテンツページが必要になります。
お疲れさまでした! WordPressの関数を使ってコンテンツを表示できるようになりました。管理画面での編集内容がサイトに反映される仕組みが理解できたのではないでしょうか。
次回は複数ページの作成とページ間の移動について学んでいきましょう!
この記事で作成した成果物は、以下のページでまとめて確認することができます。
WordPressのテーマとは何かを、実際に最小限のオリジナルテーマを作成しながら学びます。ファイル構造やテーマの役割、wp-contentやthemesフォルダの意味、style.cssとindex.phpの基本など、WordPressの仕組みを根本から理解する第一歩に最適な内容です。
複数の固定ページを作成し、ページ間を移動できるナビゲーションを実装する方法を学びます。URLの正しい設定、親子関係による階層構造、リンクエラーとその解決策など、WordPressのURL構造とリンク生成の仕組みを実践的に解説します。
WordPressを効率よく確実に学ぶためには、学習の順序が大切です。知識が自然に積み上がるよう、学習ステップに沿って記事を順番に並べています。
学習ストーリー第40話まで掲載中