2025年08月13日[水曜日]

オリジナルテーマを作ってみよう! – WordPressテーマの仕組みを理解する

  • 2025/08/06
  • BASICS
  • WordPressの基礎
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前回の記事 で、WordPress管理画面の基本操作をマスターし、サイトタイトルの変更や固定ページの編集を実際に体験しました。

管理画面でコンテンツを編集できるようになりましたが、それがどのような仕組みで表示されているのか、疑問に思いませんでしたか?

今回は、突然ですがオリジナルテーマの作成に挑戦します!

管理画面で作成したコンテンツが、どのような仕組みでWebページとして表示されるのかを、実際にテーマを作りながら学んでいきます。

今回の目標

  • WordPressのファイル構造の理解
  • テーマの役割と仕組みの把握
  • 最小限のオリジナルテーマ作成
  • 管理画面でのテーマ切り替え体験

この記事は概要説明です。テーマの詳細な機能は、次回以降の記事で段階的に解説していきます。

Localで作成されるファイル構造

warning

変更してはいけないフォルダについて

これから説明するファイル構造の中で、「触らないでください」と記載されているフォルダがあります。
WordPress初心者が誤って重要なファイルを変更してしまうと、サイトが動かなくなったり、管理画面にアクセスできなくなったりする可能性があるためです。

サイトフォルダの確認

前回作成したWordPressサイトのフォルダを確認してみましょう。

フォルダの場所

  • Localでサイト作成時に指定した場所
  • 例:デスクトップの「sample-site」フォルダ内

サイトフォルダ内の構成 サイトフォルダを開くと、以下の3つのフォルダが作成されています。

sample-site
├── app
├── conf
└── logs

各フォルダの役割

appフォルダ

  • WordPressサイト本体
  • 今回の学習で使用するフォルダ

confフォルダ

  • サーバーの設定ファイル群
  • 触らないでください

logsフォルダ

  • サーバーのログファイル群
  • 触らないでください

WordPressの核となるフォルダ構成

appフォルダの中身

appフォルダ内の構成

sample-site
└── app
    ├── public
    └── sql
publicフォルダ
  • WordPressの核となるファイル群
  • 実際のWebサイトのファイルがすべて格納
sqlフォルダ
  • データベースのバックアップファイル
  • 触らないでください

publicフォルダの詳細

publicフォルダ内の主要構成

sample-site
└── app
    └── public
        ├── wp-admin
        ├── wp-content
        ├── wp-includes
        ├── index.php
        ├── wp-config.php
        └── その他のWordPressファイル.

各フォルダの役割

wp-adminフォルダ
  • WordPress管理画面のファイル群
  • 触らないでください
wp-includesフォルダ
  • WordPressの核となる機能ファイル群
  • 触らないでください
wp-contentフォルダ
  • カスタマイズ可能なファイル群
  • 今回の学習で使用するフォルダ

wp-contentフォルダの詳細

wp-contentフォルダの構成

wp-contentフォルダ内の主要構成

sample-site
└── app
    └── public
        └── wp-content
            ├── languages
            ├── plugins
            ├── themes
            ├── uploads
            └── upgrade

各フォルダの役割

pluginsフォルダ
  • プラグインのファイル群
  • WordPressに新しい機能を追加するツール
themesフォルダ
  • テーマのファイル群
  • サイトのデザインと表示方法を制御
  • 今回の作業対象
uploadsフォルダ
  • メディアファイル(画像・動画・音声など)
  • 管理画面でアップロードしたファイルが保存
languages、upgradeフォルダ
  • 言語ファイルやアップグレード用ファイル
  • 詳細は後回し

themesフォルダの現在の状況

既存のテーマ

themesフォルダを開くと、すでにいくつかのテーマフォルダが存在しています。

my-first-site
└── app
    └── public
        └── wp-content
            └── themes
                ├── twentytwentyfive
                ├── twentytwentyfour
                ├── twentytwentythree
                ├── twentytwentytwo
                └── index.php

これらはWordPressのデフォルトテーマです。(WordPressのバージョンによって異なります)

オリジナルテーマの作成

WordPressのファイル構造とテーマの役割を理解したところで、いよいよオリジナルテーマを作成してみましょう!

今回は最小限の構成でテーマを作り、WordPressがどのような仕組みでテーマを認識し、表示しているのかを体験していきます。

テーマフォルダの作成

新しいテーマフォルダの作成

  • themesフォルダ内に新しいフォルダを作成
  • フォルダ名:sample-theme
sample-site
└── app
    └── public
        └── wp-content
            └── themes
                ├── sample-theme
                ├── twentytwentyfive
                ├── twentytwentyfour
                ├── twentytwentythree
                ├── twentytwentytwo
                └── index.php
  • 作成した sample-themeフォルダを右クリックしてCodeで開くを選択すると、VSCodeに読み込むことができます。
  • 対象フォルダを始めて読み込む時、信頼確認が表示されます。はい、作成者を信頼しますを選択してください。

必要最小限のファイル作成

WordPressテーマとして認識されるには、最低限2つのファイルが必要です。

  • index.php
  • style.css

style.css の作成

  • VSCodeのエクスプローラーで何も無いところを右クリックし、新規ファイルを選択します。
  • ファイル名をstyle.cssとします。

style.cssファイルに以下のコードを記述

style.css
/*
Theme Name: マイ・オリジナルテーマ
*/
CSS
テーマヘッダーについて

この/**/で囲まれた部分はテーマヘッダーと呼ばれ、WordPressがテーマを認識するために必要な情報です。

テーマヘッダーの詳細な書き方については、WordPressテーマヘッダー完全リファレンスを参照してください。

参考記事

index.php の作成

同じくindex.phpファイルを作成し、以下のコードを記述します。

index.php
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
    <title>マイ・オリジナルテーマ</title>
</head>
<body>
    <header>
        <h1>サンプルテーマ</h1>
    </header>
    
    <main>
        <section>
            <h2>WordPressテーマ作成</h2>
            <p>このページは<strong>index.php</strong>ファイルで作成されています。</p>
            <p>PHPファイルですが、HTMLを書くことができます。</p>
        </section>
        
        <section>
            <h2>学習のポイント</h2>
            <ul>
                <li>PHPファイルでもHTMLが書ける</li>
                <li>普通のWebページと同じように表示される</li>
                <li>次回はWordPress関数を学習予定</li>
            </ul>
        </section>
    </main>
    
    <footer>
        <p>© 2025 マイ・オリジナルテーマ</p>
    </footer>
</body>
</html>
PHP
PHPファイルでもHTMLが書ける

このコードはindex.phpファイルに書かれていますが、中身は普通のHTMLです。

PHPファイルでは、HTMLをそのまま書くことができ、ブラウザには通常のWebページとして表示されます。

これがWordPressテーマ作成の第一歩です!

作成完了の確認

ファイル構成の確認

sample-site
└── app
    └── public
        └── wp-content
            └── themes
                └── sample-theme
                    ├── index.php
                    └── style.css

これで最小限のWordPressテーマが完成しました!

テーマの有効化と動作確認

オリジナルテーマの作成が完了しました!

それでは、実際に作成したテーマをWordPressで有効化して、サイトに表示してみましょう。

管理画面でのテーマ切り替え操作と、公開サイトでの表示確認を行います。

管理画面でのテーマ切り替え

WordPress管理画面にアクセス

  • LocalのWP Adminボタンをクリック
  • または直接 http://サイト名.local/wp-admin にアクセス

管理画面にアクセス

  • ユーザー名パスワードを入力してログインします。

外観メニューにアクセス

  • 左側サイドメニューの外観をクリック
  • テーマをクリック

作成したテーマの確認

  • 「マイ・オリジナルテーマ」が表示されていることを確認
  • これは先ほどstyle.cssのテーマヘッダーで記述した Theme Name: マイ・オリジナルテーマ が表示されています
  • 既存のテーマと並んで表示されます

テーマの有効化

  • 「マイ・オリジナルテーマ」有効化ボタンをクリック
  • テーマが切り替わります

公開サイトでの動作確認

公開サイトの表示

  • 左上のサイト名をクリックして公開サイトへ
  • または「サイトを表示」をクリック

表示の確認

  • Webページが表示される
  • ヘッダー、メイン、フッターが含まれた構造
  • 前回編集した固定ページなどは表示されない

おめでとうございます! オリジナルテーマの作成と有効化が完了しました。

あなた自身が作ったテーマでWordPressサイトが表示されています!

まとめと次回予告

今回学習したこと

WordPressの仕組みを根本から理解

  • ファイル構造の全体像把握
  • テーマの役割と基本概念
  • 最小限のテーマ作成体験
  • 管理画面でのテーマ切り替え操作

WordPressテーマの本質

テーマとは何か

  • WordPressの表示方法を制御するファイル群
  • デザインと機能を決定する重要な要素
  • 完全にカスタマイズ可能

なぜオリジナルテーマを作るのか

  • WordPressの根本的な仕組みを理解できる
  • 管理画面のコンテンツと表示の関係性が分かる
  • 自由度の高いカスタマイズが可能になる

現在の状況

作成したもの

  • 最小限のオリジナルテーマ
    • style.css(テーマヘッダー)
    • index.php(基本表示)

現在の問題

  • 前回編集した固定ページが表示されない
  • 管理画面のコンテンツが反映されない

次回予告:固定ページを表示する仕組みを理解しよう

今回は最小限のテーマを作成しましたが、管理画面で作成したコンテンツが表示されない状態です。

次回は、この問題を解決していきます!

次回の内容予定

  • WordPressのテンプレート階層の理解
  • 固定ページの内容を表示する方法
  • WordPress関数の基本的な使い方

なぜ固定ページが表示されないのか?

現在のindex.phpは、WordPressの機能を使わずに直接HTMLを出力しているためです。

WordPressのコンテンツを表示するには、専用の仕組みを理解する必要があります。

準備していただくこと

  • 今回作成したsample-themeをそのまま保持
  • 次回の学習で拡張していきます

WordPressの奥深い世界への扉が開かれました。

テーマの仕組みを理解することで、WordPressを自由自在に操ることができるようになります。

次回の固定ページ表示もお楽しみに!

見出し

この記事で作成した成果物は、以下のページでまとめて確認することができます。

成果物をまとめて確認する
story_10

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