2025年07月22日[火曜日]

パーマリンクとは?設定方法から運用まで完全ガイド

  • 2025/07/19
  • BASICS
  • WordPressの基礎
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前回の記事では、投稿一覧の表示と投稿専用テンプレートの作成について学習しました。記事の最後で「パーマリンク」という言葉が登場しましたが、今回はこのパーマリンクについて詳しく解説します。

パーマリンクはWordPress運用において非常に重要な概念であり、SEOやサイトの使いやすさに直結する要素です。適切に理解して設定することで、より効果的なWebサイトを構築できるようになります。

今回の目標

  • パーマリンクの基本概念を理解する
  • 投稿パーマリンクの設定方法をマスターする
  • サイト性質に応じた最適な設定を選択できるようになる
  • 実際にパーマリンク設定を変更してみる
  • 次回学習に向けた準備(お知らせページ作成)を行う

パーマリンクとは?

パーマリンクとは、WordPressで構築した各ページのURLのことです。「Permanent Link(永続的なリンク)」の略称で、一度設定されたら変更されることのない固定的なURLを意味します。

固定ページのパーマリンク

固定ページの場合、パーマリンクは以下のような構成になります。

例:http://sample.local/aboutaboutは固定ページのスラッグ)

投稿のパーマリンク

投稿の場合、デフォルトでは固定ページと同様の構成になります。

例:http://sample.local/website-openingwebsite-openingは投稿のスラッグ)

投稿スラッグの特徴

投稿では、タイトルがスラッグになるという重要な特徴があります。

  • 投稿のタイトルに「ホームページ開設のお知らせ」と入力
  • スラッグも自動的に「ホームページ開設のお知らせ」となる
  • 結果、URLは http://sample.local/ホームページ開設のお知らせ になる

ただし、スラッグは手動で変更可能です。

  • 投稿編集画面でスラッグを「website-opening」に変更
  • URLは http://sample.local/website-opening となる
  • 日本語URLを避けたい場合に有効

なお、投稿のパーマリンクは書式を自由に変更することができます。これが投稿の大きな特徴の一つです。

投稿のパーマリンクは書式を変更できる

WordPressでは、投稿のパーマリンクを様々な形式に変更することができます。設定は管理画面から行います。

設定場所

管理画面設定パーマリンク

使用可能な要素

パーマリンクには以下の要素を組み合わせて使用できます。

  • (%year%) – 投稿年(2025など)
  • (%monthnum%) – 投稿月(07など)
  • (%day%) – 投稿日(19など)
  • (%hour%) – 投稿時(14など)
  • (%minute%) – 投稿分(30など)
  • (%second%) – 投稿秒(45など)
  • ID (%post_id%) – 投稿のID(数字)
  • スラッグ (%postname%) – 投稿のスラッグ
  • カテゴリー (%category%) – カテゴリーのスラッグ
  • 作成者 (%author%) – 投稿作成者名
  • 任意の文字 – 自由に設定できる文字列

一般的な例

以下のような組み合わせがよく使用されます。

ID指定

http://sample.local/99

設定:/%post_id%

任意の文字 + ID指定

http://sample.local/blog/99

設定:/blog/%post_id%

年 + 月 + 日 + ID指定

http://sample.local/2025/07/01/99

設定:/%year%/%monthnum%/%day%/%post_id%

任意の文字 + スラッグ

http://sample.local/blog/new-open

設定:/blog/%postname%

重要なポイント

パーマリンクにはIDまたはスラッグを含めることが重要です。これは、WordPressの仕組み上、投稿を一意に特定するために必要だからです。

なお、WordPressの仕組み上、スラッグを重複させることはできません。これは投稿の識別を確実にするための仕様です。

推奨設定

推奨設定はサイトの性質によって異なります。

ビジネス系サイトの場合

最もお勧め:「任意の文字 + スラッグ」

/news/%postname% (newsは任意の文字)http://sample.local/news/website-opening

メリット:

  • スラッグに意味を持たせることでSEOで有利になる
  • URLが分かりやすく、ユーザーフレンドリー

デメリット:

  • 投稿ごとにスラッグを考える必要があり、運用が面倒
運用バランス重視:「ID指定」または「任意の文字 + ID指定」

/%post_id% http://sample.local/99

または

/news/%post_id% (newsは任意の文字) http://sample.local/news/99

メリット:

  • IDは自動で生成されるため、運用が楽
  • URLがシンプル
  • 投稿を確実に一意識別できる

デメリット:

  • URLから内容が推測しにくい
  • SEO的には若干不利

このサイトも「ID指定」を採用しています。

ブログ系サイト(投稿がメイン)の場合

ブログのように投稿が中心となるサイトでは、以下の設定もお勧めです。

カテゴリー + ID指定

/%category%/%post_id% http://sample.local/tech/123

メリット:

  • カテゴリーごとに投稿を管理できる
  • URLからカテゴリーが分かりやすい
  • 運用が比較的楽
年/月/日 + ID指定

/%year%/%monthnum%/%day%/%post_id% http://sample.local/2025/07/19/123

メリット:

  • 日付ごとに投稿を管理できる
  • 時系列での整理が分かりやすい
  • ニュースサイトやブログに適している

お勧めしない例

以下のような設定は避けましょう。

/%year%/%monthnum%/%day% http://sample.local/2025/07/19

問題点:

  • スラッグも投稿IDも含まれていない為、投稿を一意に特定できない
  • 同じ日に複数の投稿があった場合、個別の投稿にアクセスできない

いつパーマリンクの書式が反映される?

パーマリンクの書式変更は、管理画面の設定パーマリンク変更を保存ボタンを押したときにサイト全体に反映されます。

重要な注意点

これはとても重要なポイントです。

実は、functions.phpからもパーマリンクの書式を変更することができますが、その場合でも管理画面で何も変更していなくても変更を保存ボタンを押すことで全体のパーマリンクが変わります。

つまり、パーマリンクの変更を反映させるには、必ず管理画面での保存操作が必要になります。

実践:パーマリンクを変更してみよう

それでは、実際にパーマリンクの設定を変更してみましょう。

手順

  1. 管理画面にログインします
  2. 「設定」→「パーマリンク」にアクセスします
  3. カスタム構造で以下を設定します: /news/%post_id%
  4. 「変更を保存」ボタンを押します

確認

設定変更後、以下の手順で確認してみましょう。

  1. サイトのフロントページ(ようこそページ)を表示します
  2. 投稿一覧のURLを確認します
  3. 投稿のURLが以下のような形式になっていることを確認
    http://sample.local/news/99

このように、設定した書式がすぐにサイト全体に反映されます。

宿題:お知らせページを作成

これまでの学習を応用して、以下の課題に取り組んでみてください。

課題内容

  1. 固定ページ「お知らせ」を作成
    • ページタイトル:「お知らせ」
    • スラッグ:news
  2. 専用テンプレートを作成
    • テンプレートファイル名:page-news.php
    • このテンプレートが「お知らせ」ページに反映されるようにしましょう
  3. メニューに追加
    • これまでの学習を参考に、「お知らせ」ページをメニューに追加
    • http://sample.local/news でアクセスできるようにしてください

ヒント

  • 固定ページのスラッグがnewsの場合、専用テンプレートはpage-news.phpになります
  • メニューの追加方法は、以前の記事で学習した内容を参考にしてください
  • テンプレートファイルの作成方法も、これまでの学習内容を応用できます

この課題は次回までの宿題とします。次回の学習でこの「お知らせ」ページを使用しますので、必ず次回までに仕上げておいてください

参考記事
参考記事

まとめ

今回の記事では、WordPressのパーマリンクについて詳しく学習しました。

学習内容

  • パーマリンクの基本概念:WordPressの各ページのURL
  • 投稿パーマリンクの柔軟性:様々な書式で設定可能
  • 推奨設定:SEOと運用のバランスを考慮した選択肢
  • 設定反映のタイミング:「変更を保存」ボタンの重要性
  • 実践的な設定方法:カスタム構造での設定手順

重要なポイント

  • パーマリンクにはIDまたはスラッグの包含が必須
  • SEOを重視するなら「スラッグ」、運用性を重視するなら「ID」
  • 設定変更は「変更を保存」で反映される
  • 投稿を一意に特定できない設定は避ける

パーマリンクの設定は、サイトの長期運用において非常に重要な決定です。一度運用を開始してから変更すると、既存のURLが変わってしまい、SEOに悪影響を与える可能性があります。そのため、サイト構築の初期段階で適切に設定することをお勧めします。

次回予告

次回の記事では、WP_Query関数を使った投稿一覧の表示について学習します。

予定内容

  • WP_Query関数の基本:WordPressのメイン機能とも言える重要な関数
  • 投稿一覧の取得方法:柔軟な条件指定でのデータ取得
  • page-news.phpでの実装:今回の宿題で作成したテンプレートを活用
  • カスタムループの作成:標準ループブロックを超えた自由度の高い表示

WP_Query関数は、WordPressのメインとも言っても過言ではない重要な機能です。この関数を理解することで、WordPressでできることの幅が大幅に広がります。

今回の宿題にしっかり取り組んで、次回の学習に備えてください!

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